和製Robb Reiner、RITTI DANGER率いる栃木出身のサタニック・パワー・メタル・バンドによる'07年リリースの2ndアルバム。前作と同じレコーディング・メンバーで作られた本作、約3年間待たされた甲斐のある強力作に仕上がっています。曲、演奏、プロダクションの全ての面において前作を軽く超える完成度を誇っており、自主で作れる最高レベルの傑作になっています。既にライヴでは本作からも何曲か演奏されているので、ライヴに行っている人にとっては聴き覚えのある曲もある筈。邪悪な中にもしっかりとしたメロディがあるそのSATANICA流の正統派パワー・メタル・サウンドはやはり問答無用のカッコ良さを誇ります。また基礎がしっかりしている個々のメンバーの演奏技術にも目を見張るものがあり、ポッと出の若者には決して作れない水準の高いプレイは流石としか言いようがありません。MERCYFUL FATE、ANGEL WITCH、1st時のMETALLICA、同じく1st時のMETAL CHURCH、そしてもちろんANVIL等が好きなら一生モンのアルバムですよ。随所にベイ・エリア・スラッシュ・スタイルのキラー・リフも出てくるので80'sスラッシュ・ファンにも受け入れられる音です。”Razor Holocaust”に続く新たな代表曲になるであろうスピーディな正統派パワー・メタル・チューンの”The Traitor”は鳥肌モンのギター・ソロをフィーチュアしたもの凄い曲で、ジャパニーズ・メタル史上に残る名曲の誕生と言えます。言わずもがなですが、Ritti氏のドラミングはさらに進化を遂げており、手数の多いスリリングかつパワフルなプレイは正に圧巻。Robbに聴かせたいところです。また一つインデーズ・ジャパニーズ・メタル史上に残る名作の誕生と言っていいでしょう。全10曲でこの値段、相変わらず良心的です。こういうバンドを応援せずにどうする!自主盤。